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労務コンプライアンス

トピックス・事務所だより

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労務DDで多い指摘事項

給与計算ミスあれこれ その②リモートワーク手当がある残業代計算には要注意

労務DD(労務監査)を実施する際には、賃金支払状況等の分析のために賃金台帳を過去数年分ご提出いただいております。分析を進めていると、ある時期から新しい手当が支給され始めていることがよくあります。ここ数年で一番多く目にしてきたのが、コロナ渦における在宅勤務推進の流れを受けた「リモートワーク手当(在宅勤務手当・テレワーク手当)」です。しかし、ここでも未払残業代が発生しているケースが数多く見受けられました。

【ある従業員の前提条件】

月平均所定労働時間160時間:定額残業代30時間分:給与総額500,000円

【定額残業代の計算式】

{給与総額÷(160H+30H×1.25)}×30H

この従業員へ、新たに月額15,000円のリモートワーク手当を支給開始すると、30時間分の定額残業代は次のどちらになるでしょうか。

A 94,937円

B 97,785円

(※ 1円単位で支給するものとし、1円未満の端数は切上げています。)

正解はBです。なぜならば、月額15,000円のリモートワーク手当は、残業代の算定基礎額に含めなければならず、定額残業代の算出においても例外ではありません。単に月額15,000円のリモートワーク手当を支給し、定額残業代は以前のままとしているのがAとなります。給与総額はどちらも同じ515,000円なのですが、これも立派な残業代一部未払いとなるのです。

AとBの差額が2,848円ですから、同額の従業員が50名いたとして時効3年(36か月)分の未払残業代を計算してみると5,126,400円にのぼります。IPO審査に向けては、このような未払賃金は全て清算する必要があるため、今回例に挙げたリモートワーク手当に限らず、その他手当の新設にあたっては、特に注意しておきたいところです。

◆給与計算ミスあれこれ その①クラウド給与計算システムの盲点>

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労務DDで多い指摘事項

定額残業代(みなし残業)制度とその運用

コロナ渦が一段落し、再び以前のように従業員へ出社を求める企業が増え始める一方で、優秀な人材を確保するため、在宅勤務を可とする採用を継続する企業も多数存在しています。

労務DD(労務監査・労務コンプライアンス調査)において、ここ数年の注目調査項目でもあり、また人手不足も健在化し始めているため、これから在宅勤務制度の導入を検討せざるを得ない企業も増えてくることも考えられますので、ここで整理しておきます。

■在宅勤務導入に伴う通勤交通費の考え方

労働契約書上の就業場所
自宅 会社
自宅から会社までの移動 通勤ではない 通勤
自宅から会社までの交通費 旅費 通勤手当
社会保険・労働保険の算定基礎 旅費のため対象外 通勤手当のため対象

ここでのポイントは、本来の就業場所がどこであるかに尽きます。

労働契約書上の就業場所が「自宅」であれば、ミーティングのために会社へ行く場合は通勤手当ではなく、単なる旅費です。

労働契約書上の就業場所が「会社」であれば、自宅から会社までは通勤になりますので、旅費ではなく通勤手当として支給することになります。

『それであれば、全従業員について形式上、就業場所を「自宅」にしてしまえば全て経費として扱えるのではないか』と主張する担当者も中にはいらっしゃいますが、これは脱法的な行為で完全にNGです。

社会保険・労働保険の算定基礎への算入・未算入は従業員の標準報酬月額や労働保険の年度更新に多大なインパクトを与える事例でもあることから、従業員ごとの労働条件の実態により慎重に判断することが重要です。

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労務DDで多い指摘事項

社員紹介制度(リファラル採用)「社員紹介一時金」を支給する場合の注意点

優秀な人材の確保が困難となっている現在において、企業が活発化させている採用活動として、自社の従業員からの紹介によって採用を行う「リファラル採用」があります。労務DD(労務監査)に入ってみると、従業員に対して「社員紹介一時金」といった名目で数十万円を支払うケースを目にする機会が増えてきました。

この制度の実施にあたっては、賃金規程等に規定し、社会保険上の実務手続としても給与(賞与)として賞与支払届を提出し、社会保険料を控除する必要があるのですが、そのどちらも行われていないケースが非常に多く見受けられます。

聞き慣れない法律ですが、職業安定法第40条(報酬の供与の禁止)により、企業がリファラル採用に関するインセンティブを従業員に支払うことは原則違法とされていますが、賃金や給料の形で支払うことは例外として認められているため、賃金規程等に規定しておく必要があります。

《 職業安定法(報酬の供与の禁止)》

第40条 労働者の募集を行う者は、その被用者で当該労働者の募集に従事するもの又は募集受託者に対し、賃金、給料その他これらに準ずるものを支払う場合又は第36条第2項の認可に係る報酬を与える場合を除き、報酬を与えてはならない。

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労務DDで多い指摘事項

給与計算ミスあれこれ その①クラウド給与計算システムの盲点

労務DD(労務監査)を重ねていると、実に様々なクラウド給与計算システムが存在していることを実感します。また、給与計算担当者であっても設定の詳細を把握しきれていない、あるいは後任の担当者も前任の設定ミスを見抜けていない、ということもよくあります。以下の例は典型的な「システムまかせ」であり、計算結果のイメージができていなかった事例です。

ある会社で定額残業代を導入しており、深夜勤務手当(0.25)・法定休日勤務手当(1.35)が発生した場合には、「別に計算して」支給することになっていました。しかし労務DDに入って確認してみると、深夜勤務手当と法定休日勤務手当が定額残業代に吸収され得るような、以下計算式が設定されており、実際には支払われていなかったことがわかりました。

【給与システム上で設定されていた計算式】
5万円を定額残業代として支給する-①
a 通常計算した残業代(+b 深夜勤務手当+c 法定休日勤務手当)の 合計が5万円を超えた場合には差額を支給する-②

【労務DDで確認された、上記計算式の設定によって起こっていた現象】
⇒ a 30,000円+b 4,000円+c 5,000円という計算結果が出た場合に、総額は39,000円ですから、5万円の中に aからc の手当が全て収まってしまうため、「別に計算して」支給されるはずの b・c の深夜勤務手当と法定休日勤務手当が支払われていませんでした。

計算結果のイメージができていれば、あるいは検算を行っていれば計算式の設定誤りに気付くことができ、修正できたはずが「設定しているのだから大丈夫だろう。」の感覚で数年間にわたって未払賃金が発生していた事例です。

◆給与計算ミスあれこれ その②リモートワーク手当がある残業代計算には要注意>

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労務DDで多い指摘事項

在宅勤務者の会社への交通費は通勤手当?

コロナ渦が一段落し、再び以前のように従業員へ出社を求める企業が増え始める一方で、優秀な人材を確保するため、在宅勤務を可とする採用を継続する企業も多数存在しています。

労務DD(労務監査・労務コンプライアンス調査)において、ここ数年の注目調査項目でもあり、また人手不足も健在化し始めているため、これから在宅勤務制度の導入を検討せざるを得ない企業も増えてくることも考えられますので、ここで整理しておきます。

■在宅勤務導入に伴う通勤交通費の考え方

労働契約書上の就業場所
自宅 会社
自宅から会社までの移動 通勤ではない 通勤
自宅から会社までの交通費 旅費 通勤手当
社会保険・労働保険の算定基礎 旅費のため対象外 通勤手当のため対象

ここでのポイントは、本来の就業場所がどこであるかに尽きます。

労働契約書上の就業場所が「自宅」であれば、ミーティングのために会社へ行く場合は通勤手当ではなく、単なる旅費です。

労働契約書上の就業場所が「会社」であれば、自宅から会社までは通勤になりますので、旅費ではなく通勤手当として支給することになります。

『それであれば、全従業員について形式上、就業場所を「自宅」にしてしまえば全て経費として扱えるのではないか』と主張する担当者も中にはいらっしゃいますが、これは脱法的な行為で完全にNGです。

社会保険・労働保険の算定基礎への算入・未算入は従業員の標準報酬月額や労働保険の年度更新に多大なインパクトを与える事例でもあることから、従業員ごとの労働条件の実態により慎重に判断することが重要です。

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